広大な面積を誇る中国国内の移動手段として飛行機の次に便利な「高鉄」について詳しく紹介していきます。
中国高速鉄道(高鉄)について
高鉄は中国で最も速い時速の鉄道です。2007年に運行が開始され、最高時速は約350kmにもなります。
料金は日本の新幹線よりも安く、スピードも速いので中国国内の長距離、中距離移動の際にとても便利な移動手段です。
高鉄のチケットの購入方法
高鉄のチケットの購入方法は主に2つあります。
・ネットから予約・購入する
・現地のチケット売り場で購入する
当日に現地の売り場で購入する場合、売り切れや席離れのリスクがあるのと、販売員と中国語で会話する必要があるのでネットからの予約購入がおすすめです。
予約可能サイトはさまざまありますが、日本語表記対応、国際ブランドのクレジットカード決済にも対応している「Trip.com」がおすすめです。
「Trip.com」からチケットを予約・購入する方法
チケットの予約・購入方法
「Trip.cm公式サイト」へアクセスします。
列車を選択。
希望の都市と日付を選択します。
“高速鉄道のみ”をスライドし、検索。
目的地までの列車が表示されます。
条件検索したい場合は、上の絞り込みを選択します。
希望の出発時刻や、出発・到着駅を選べます。
高鉄は列車によって所要時間や料金に違いがあります。上海・北京間の場合は最長で1時間半も差があり、安くて速い列車は売れやすいので早いうちに予約しておくといいと思います。
所要時間が短い列車を調べたい場合はおすすめを選択すると検索順位を変更できます。
乗りたい列車が決まったら、そこをタップし、席の選択をします。
席の種類については下で詳しく紹介します。
希望の席を選択すると、情報入力画面に変わります。
日時・時間・席種に間違いがないか確認したら”乗客を追加”を選択。
“身分証明書の種類”を選択。
パスポートを選択。(中国国籍の方は身分証でも可能)
情報を入力していきます。
身分証明書番号にはパスポート番号を入力します。
入力が終わったら”OK”を選択。
複数人で予約する場合は再度”乗客を追加”を選択し同じ手順で情報を入力します。
全ての個人情報の入力が終わったら連絡先情報に氏名・電話番号・メールアドレスを入力します。
電話番号を入力する場合は最初の0を抜いた番号を入力します。
例:09012345678→9012345678と入力
情報に間違いがないか確認したら左下の”確認”を選択すると購入画面に移ります。
列車の運賃と手数料(約500円)の合計額が表示されました。”支払う”を選択します。
カードの種類を選択し、情報を入力すれば購入完了です。
予約した際の予約番号は、現地でチケットを発券する際に必要なのでスクリーンショットなどして保存しておいてください。
チケットの受け取り方法
「Trip.com」で購入したチケットは、現地の高鉄駅の窓口または配送で受け取りができます。
ただ配送の場合は中国国内の住所へのみ可能で配送料が1枚40元(約640円)、2枚目以降は20元(約320円)かかります。
配送について詳しくはこちら
高鉄駅の窓口での受け取りは、購入から2時間後であればいつでも可能です。
受け取りに必要なものは以下の2つ。
・パスポート
・予約番号
これらを持って高鉄駅の窓口に向かいます。
出発前に受け取る場合は、混雑を予想して少なくとも出発時刻の1時間前には到着しておくようにしてください。
高鉄駅のチケット窓口。
中国語で“售票处”といいます。どの窓口もこのような大きなスクリーンがあるので見つけやすいと思います。
窓口には様々なレーンがありますが、インターネットで予約したチケットを発券する場合は“取票”と書かれた窓口に並びます。
もしこの文字が見当たらない場合は隣の“售票窗”でも大丈夫です。
窓口の人に予約番号を伝え、パスポートを渡すと発券してもらえます。
窓口の人に行き先や時間などを確認されることもあるので、中国語が不慣れな方は予約番号・行き先・人数・時間などの情報をあらかじめ紙に書いて渡しましょう。
チケットを受け取ればあとは乗車するだけです。
高鉄駅の窓口でチケットを購入する方法
高鉄の駅で直接チケットを購入する方法について説明します。
まずは”售票处(チケット売り場)”を探します。
チケット売り場は大抵このように上に大きなスクリーンがあります。
売り場を見つけたらその中の”售票窗”と書かれたレーンに並びます。
順番が来たら窓口の人にパスポートを渡し、希望の目的地・時間・人数・席種を伝えます。
中国語が不慣れな方は、これらをあらかじめ紙に書いておいて渡すといいと思います。
出発直前に駅で購入する場合は、売り切れや席離れのリスクが高いので余裕を持って駅に到着するようにしてください。
確実にチケットを取りたいのであれば、上のインターネットから事前に予約するか、何日か前に駅でチケットを購入しておくのがおすすめです。
料金を支払うとチケットを受け取れます。
支払い方法はモバイル決済、現金、銀聯カードに対応してます(VISAやMasterなどの国際ブランドは非対応)
銀聯カードについて
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チケットのキャンセル方法・料金
高鉄のチケットのキャンセル方法について紹介していきます。
ネットから予約した場合
チケットを発券済みでない場合はオンラインからキャンセルが可能です。
「Trip.com」から予約した場合のキャンセル方法は「Trip.com」にログインし、アカウント→予約履歴→列車を選択。
列車予約一覧の、キャンセル希望の列車予約の横に表示されている「キャンセル」ボタンからキャンセルができます。
なお、発車時刻まで2時間を切っている場合はこれらの操作はできないので、下を参考にしてください。
チケットをすでに発券済みの場合
高鉄駅の售票处(チケット売り場)の退票(払い戻し)と書かれた窓口で手続きができます。
窓口の人に乗車券とパスポートを提示すればキャンセル可能です。
高鉄のキャンセル料金
乗車まで16日以内 乗車まで15日〜発車まで49時間以内 発車まで49時間〜25時間前以内 発車まで25時間以内 |
無料
乗車券1枚につき運賃の5% 乗車券1枚につき運賃の10% 乗車券1枚につき運賃の10% |
返金額は20営業日以内に利用した支払い方法に応じ返金されます。
出発まで16日以内であればキャンセル料は無料なようです。
高鉄の乗車方法
続いては高鉄の乗車方法について説明します。
簡単にまとめると以下の通りです。
①セキュリティチェックを受ける
②チケットに書かれているの自分の列車の乗車口へ行く
③時間になったら専用の改札にチケットを通してホームへ
日本の新幹線と比べると少しややこしいですよね。飛行機の搭乗と考えた方がわかりやすいと思います。
順番に説明していきます。
①セキュリティチェックを受ける
まずは高鉄の駅に入る前にセキュリティチェックを受けます。
荷物チェックからボディチェックまで、空港並みのセキュリティ管理です。
セキュリティチェック自体は2、3分ほどで終わりますが、大抵の場合前に人が並んでいるので、所要時間は10〜15分前後を見ておくといいでしょう。さらに混雑する場合もあるので早め早めの行動がおすすめです。
チケット売り場がこの先にある場合はそこでチケットの購入または受け取りをしましょう。
駅によってはセキュリティチェックの外にある場合もあります。
駅構内の様子。(写真は虹橋火車駅)
駅内はとても広く、待機する方のためにたくさんのベンチが設けられています。
飲食店やお土産屋さん、ブランドショップなんかもあります。
②自分の列車の乗車口へ行く
チケットの右上に書かれている番号が乗車口の番号です。
両端に見える番号の書かれたブースが乗車口です。自分のチケットに書かれている乗車口へ向かいましょう。
ホームに入るには新たに改札を通る必要があります。
改札はだいたい列車の15分前になるまで開きません。
時間に余裕があれば駅内のベンチやお店で休んでもいいですが、少なくとも列車の出発時刻の10分前には改札を通ってホームに入るようにしておきましょう。
③乗車口の改札にチケットを通してホームへ
係員の指示が出たらチケットを通してホームに入ります。
ホームに到着。
自分の座席へ乗り込みます。
座席は赤丸のところに書かれています。
この場合は4号車の05B席です。
車体の外側にある電子パネルの番号を参考にして入場するといいと思います。
高鉄の座席・車内の様子
高鉄の車内について詳しく紹介します。
高鉄の座席クラス
座席クラスは二等席・一等席・特等席・ビジネス席の4つがあります。
列車によっては特等席とビジネス席はどちらかしかない場合もあります。
①二等席
一番標準的な席です。
一列が3席×2席の構成です。
車両によっては通路側の座席下に充電コンセントが設置されていたり、それぞれの肘掛けの下にUSB電源ポートが設置されています。
②一等席
二等席より少し座席が広いのが一等席。
一列が2席×2席の構成です。
料金は一等席のおよそ1.5倍ほどです。
足元には電源コンセントや
足掛けがついてます。
足元の間隔も広めで小さなスーツケースであれば上に上げる必要がないほどです。
この他にもミネラルウォーターとお菓子が無料で付いてくるそうです。(乗車する駅によってない場合もあり)
③特等席
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さらに上は特等席があります。
一列が2席×1列の構成です。
料金は二等席のおよそ2倍ほどです。
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座席は一等席とほぼ同じ感じですが、一等席に比べて少しだけ広く、ドアがガラス窓になっているのでより静かな環境で過ごすことができます。
こちらもミネラルウォーターとお菓子が無料で付いてくるそうです。(乗車する駅によってない場合もあり)
④ビジネス席(商务席)
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最高クラスの座席です。
一列が2席×1列の構成で、見てもわかる通り皮のシートで座り心地が抜群です。
値段は二等席の3倍です。
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フルフラットにもなります。
かなり寛ぐことができそうですね。
この他にも電源コンセントやドリンク、お菓子のサービスはもちろん、時間帯によってはお弁当、毛布やクッション、使い捨てイヤホン、スリッパ、映画などが見れるタブレット、専用のライトなど豪華なサービスが付きます。
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電子レンジや冷蔵庫、シャワールームまで使えるそうです。
正直飛行機で行ける距離を利用するのであれば、ビジネス席より飛行機のエコノミー席の方が値段が安いことも多いです。
サービスはファーストクラス並みなので、快適にくつろぎながら移動したい方におすすめです。
車内の設備
続いては車内の設備について紹介します。
トイレ
高鉄は新幹線と同じくいくつかの車両間にトイレが設置されています。
きちんとトイレットペーパーもついてました。
ウォーターサーバー
ちなみにウォーターサーバーまでありました。
冷たい水とお湯が無料で利用できます。
車内のサービス
続いては車内のサービスについて紹介します。
車内販売サービス
高鉄内では乗組員が車内をまわって有料販売も行われています。
売られているものはお弁当やドリンク、フルーツやお菓子、アイスなどさまざまです。
が、かなり高いのであらかじめ買って持ち込むことをおすすめします。
モバイル決済を利用できる方は座席のそばにあるQRコードからネットでも注文できます。
無料Wi-Fiサービス
高鉄はほとんどの列車内で無料Wi-Fiを利用できます。
SSIDは上の@SHTieLuWiFi-Freeです。
Wi-Fi画面を開き選択するだけで接続完了です。
簡単に操作できるので利用してみてください。
高鉄の下車方法
下車の仕方は普通の列車と同じくように、列車を降りて駅の改札にチケットを通せばOKです。
ただひとつ変わったことは高鉄のチケットは改札を通しても回収されずに自分の元に返ってきます。(一部のパスポート番号や本名が書いてあるから?)
別にその後何か使う必要があるというわけではないのでそのあとは処分して大丈夫です。
以上が中国の新幹線「高鉄」についてでした。
参考にしてみてください。